日本政策金融公庫が昨年実施した平成26年度上半期消費者動向調査で、「今後の農山漁村との関わり方に関する意識」について調査したところ、農山漁村で余暇を過ごしてみたいという割合は、56.4%だった。「何をして過ごしたいか」については、「自然散策」や「農・漁家レストランでの食事」が多いが、次いで「農林漁業の体験」があり、中でも若い世代ほどその傾向は強く、20代では32.9%が希望。余暇にかかわらず、今後の農山漁村とのかかわりについては、全体的に約3割が「必要性を感じない」とし、移住したいという意見はごく少数だったが、農作業を体験したいという意見はやはり20代が25%と高かった。結果的に、若い世代ほど「農林漁業の体験」への意向が高かったという。
印南町の民泊グループ「かえるの宿」では、都市部の人らに農業体験を提供するワーキングホリデー(ワーホリ)の導入を検討。民泊事業は順調で、日本国内だけでなく、海外からの利用者も増えているほかリピーターも。体験にきた子どもたちが長期休暇などで遊びに来ることもあるくらいの人気だ。ワーホリにはさまざまな形態があるが、かえるの宿では、農作業をしてもらう代わりに宿泊場所と食事を提供する方式で検討。1月には和歌山大学の生徒の協力で試験的に実施するなどして準備を進めている。
ワーホリは全国的にも取り組んでいるところが多く、事業が軌道に乗り十分な労働力が確保できるようになれば地元の高齢農家の意欲も高まり、遊休地化の歯止めに期待できる。さらに農業への体験意欲の高い若者にも広まっていけば、移住・定住の可能性も。今後の展開に期待したい。
(城)

