毎日みかんを食べて風邪を防御していたのだが、頂いた分をあらかた食べ尽くしたためかとうとう風邪をひいてしまった。絶対にひくものかと気を引き締めていたつもりだが、気合だけではやはり不十分である
 昔から風邪をひく時は大抵鼻風邪で、のどを痛めたり発熱したりという経験は少ない。それが今回は、まずのどだけがものすごく痛くなった。のどの奥で一皮むけているのではという痛さで、咳をすると一層痛くなる。咳のタイプの風邪は鼻風邪より体裁がいいなどと思っていたが浅はかだった
 咳は体内の異物を外に出そうとしているのだから必要な行動だと思っていたが、単に粘膜の刺激への反射で、咳自体が身体の負担になるという。実際自分が頻繁に咳をすると、それだけで消耗するのが分かる。こんなことが身体にいいわけはない。1回咳をすると2㌔㌍消費するそうだ
 一日で治そうと決心して生薬入りののど飴を買い、シロップタイプの風邪薬を飲んだ。普段薬は飲まないのでよく効くに違いないと期待したところ、確かにのどの症状は治まったが、残念ながら翌日いつもの鼻風邪に移行した
 難しいことは考えず一般的な風邪薬の錠剤を飲むと、すぐに効いたのか鼻が通ってきた。一安心と思ったら、今度は頭痛がしてきた。風邪の見本市を回っているようだ。もっとも頭痛の方は、疲れ目と寝不足のせいかもしれない。そもそも風邪をひいたのも、おそらく睡眠不足が元凶。質の良い睡眠と適切な栄養摂取が何よりの薬と胆に銘じたい。もちろん症状に応じて医療機関の受診が望ましいのはいうまでもない。もうあと数日でことしも終わるが、今は難しいことは考えられず、年明けまで風邪を持ち越すまいということだけである。(里)