スポーツ取材を長年担当しており、子どものアスリートたちと接する機会が多い。ここ数年、少し気になっているのは選手たちにインタビューすると、目標にする、または憧れの選手がいないという回答が目立つことだ。やはりお手本とする選手はいた方がいい。もっと夢を持ってほしいと思う。
野球をやっていた筆者にとってのスーパースターは、PL学園の桑田真澄投手と清原和博選手。2人とも1年生から甲子園で大活躍し、桑田投手の安定感抜群の投球、清原選手の豪快な打撃はいまでも記憶に残っている。プロ野球選手では巨人の原辰徳選手。一部で勝負弱い4番打者ともいわれたが、とにかく男前でかっこよかった。巨人のテレビ中継は毎日楽しみにしていたし、とくに原選手の打席が待ち遠しかった。
自分の憧れの選手が大活躍したときは、練習にも力が入った。あんなホームランを打ちたいなどと、その活躍の様子を頭の中でイメージすると、自然とモチベーションが上がった。それだけでも夢を持つことには意味があるはずだ。
野球の指導者からも、目標にする選手がいない子どもたちが増えているという話を聞いたことがある。目標にする選手がいないからプロ野球とかもあまり見ない。長い間野球をやっていても、野球を知らない選手が多くなってきているではないかとの指摘もあった。
トップレベルの選手のプレーを観戦することは、本を読むのと同じで自らが体験できない部分を補ってくれる。練習に明け暮れるのも大切だが、子どもたちにはトップレベルのプレーに触れる機会をたくさん持ってもらい、目標、夢をしっかりと見つけて頑張ってほしいと願う。 (賀)

