任期満了に伴う来年2月3日告示、8日投開票の美浜町長選は31日、先月20日に町議の辞職願を提出していた元町議会副議長谷進介氏(56)=三尾=が出馬の意思を表明した。自身の政策としては巨大地震等の災害対策、住民目線の行財政改革などを挙げ、スローガンは「美浜町に限界なし、谷進介に限界なし」。現職森下誠史氏(59)=同=も近く立候補を表明、前回同様、現新一騎打ちの激しい戦いが予想される。
 谷氏は4年前も「立候補するのでは?」とうわさの1人に名前が挙がったが、結局出馬せず、森下町長誕生後は議会で毎回、現職の行財政運営を批判、問題点を厳しく追及。閉会中も町内外のイベントや式典に積極的に出席するなど、住民の目には選挙戦を見据えてと映る活発な動きに注目が集まっていた。先月20日に議員辞職願を提出し、22日付で正式に辞職後は本格的に住民へのあいさつ回りをスタートさせ、31日朝、自宅に集まったマスコミの前で出馬を表明した。
 美浜町政の課題としては、東日本大震災以降、住民の最大の関心事となっている巨大地震・津波対策を第一に挙げ、「近く完成する地域防災計画は、災害対策基本法の改正案に盛り込まれた放置自動車の撤去などがきちんと対応できるようになっているのか、もう一度見直すべき。ハード面では浸水エリアの全住民が逃げられる高台施設など、一時避難場所を一日も早く確保しなければならない」と説明。ほかにも行財政改革では庁内業務のペーパーレス化をさらに進め、教育ではひまわりこども園の運営、2小学校の統合も含めたあり方の検討、高齢者福祉では人感センサーつき見守りシステムの導入などを考えているという。
 現職森下氏も近く出馬を表明するとみられ、4年前と同じく現職と新人が一騎打ちの様相。谷氏は「立候補予定の皆さんとは、有権者の選択の一助になると思うので、政策や考え方を住民に示す公開討論会のような場を一緒にもてるよう提案したい」と話している。