来春のセンバツ出場校を選ぶ際の重要な参考資料となる秋季近畿地区高校野球大会は25日、京都市のわかさスタジアム京都で1回戦2試合と準々決勝1試合があり、第2試合(午前11時半プレーボール予定)の1回戦では日高中津が今夏の甲子園優勝校で春夏合わせて5回の日本一を誇る大阪桐蔭(大阪1位)と激突する。
 日高中津は13年ぶり3回目、県3位校として近畿出場。センバツ出場へは全国屈指の強豪を破って1勝することが最低条件となりそうで、まさにこの一戦が大一番となる。
 試合を目前に控えた22日、若アユナインは野球部グラウンドで調整。垣内邦夫監督がマウンドで見守る中、エース・栗栖悠太選手(2年)がシート打撃に登板。強打の打線に対する心構えや配球面などの確認にも余念がなかった。打撃陣はレギュラー選手を中心にフリー打撃を行い、右へ左へ快音を響かせ、県予選からの好調維持をうかがわせた。
 対戦相手は左腕が予想されるが、垣内監督は「特別な対策は考えていない」。県予選では今春のセンバツで活躍した智弁和歌山の左腕も攻略しており、対応に自信をのぞかせた。組み合わせ決定後、対戦相手の研究をする中では「長打力だけでなく、確実性も高い打線。それに隙がない野球をする」と気を引き締め直した様子で、「選手たちには打ち勝つしかないと言っている。打線は下位にも当たりが出てきているので、とにかく好調な打線に期待したい」と点取り合戦に勝機を見いだしたい考えだ。
 若アユナインは去る18日にわかさスタジアム京都を訪れ、PL学園―近江の試合などを観戦。近畿大会のムードも自らの肌で確かめた。大一番には本校の日高高校生徒もブラバンなどで友情応援。旧中津村からも多くの人が駆けつける予定となっており、地元の期待が高まっている。西出航志朗主将(2年)は「近畿大会を観戦して自分たちも自信を持って試合ができると感じました」と話し、「相手は強豪ですが、全員で戦うという自分たちの野球ができれば勝てるはず。気持ちで負けないように、絶対に打ち勝つという強い気持ちを持って臨みたい」と力を込めた。
 日高中津は18年ぶり2回目のセンバツ出場がかかる。くしくもことしの主力となる2年生は分校として初めて甲子園出場を果たした平成9年生まれが多くを占め、「先輩たちに続くだけでなく、超えられるように頑張りたい」(西出主将)と燃えている。