7・8月の2カ月間に田辺市龍神村を訪れた観光客数(入り込み客数)は6万2900人で、前年同期と比べて30.6%(2万7700人)減少したことが県のまとめで分かった。夏場の長雨や台風の影響で、ツーリング、キャンプ、アユ釣り客が大幅に減少したことが要因。県内主要観光地7カ所でみても軒並み前年同期を下回り、全体で8.8%の減少となった。
 期間は7月1日から8月31日までの2カ月間。龍神村の入り込み客数の内訳は、宿泊1万3200人、日帰り4万9700人。特に日帰り客の落ち込みが大きく、前年同期の7万5000人から2万5300人(33.7%)も減少した。宿泊も前年の1万5600人から2400人(15.4%)減った。いずれも過去5年間で最少。紀伊半島水害発生の翌年(24年)よりも下回った。県内の主要観光地の和歌山市、高野町、田辺市本宮町、白浜町、串本町の減少率が10%までにとどまったのに対し、龍神村は30.6%と、突出して高い数字。龍神観光協会では「特に8月の悪天候で日帰り客が減少したのに加え、盆時期に接近した台風11号で宿泊のキャンセルが増えたことも大きく影響した」と話している。
 県内全体の観光客総数は294万4800人で、前年の323万400人に比べ28万5600人(8.8%)の減少となった。