プロ野球、セ・リーグの中日ドラゴンズは2日のDeNA戦が最終戦となり、美浜町出身の岡田俊哉投手(22)が3日、御坊市内の実家に帰省した。5年目の今季は開幕から先発の一角を任されたものの、結果を出せず5月半ばに2軍落ち。中継ぎで大ブレークした昨年に比べると悔しい結果となったが、「自分にとってすべてが成長のための経験」と表情は明るく、「来季はチームに必要なより大きなパーツになりたい」と飛躍を誓った。
 智弁和歌山からドラフト1位で入団、4年目の昨季は中継ぎで66試合に登板し、7勝5敗、15ホールド、2セーブ、防御率2・79と大活躍。今季は開幕から先発の一角を任され、4月9日のヤクルト戦で初の先発勝利を挙げるも、その後は勝負どころで踏ん張りきれない試合が続き、5月16日のヤクルト戦で6敗目を喫し、2軍落ちとなった。
 6月1日に1軍復帰後は中継ぎに回り、投手陣に故障者が続出するなか、苦しい台所を支えたが、8月27日には再び降格。9月9日に再昇格となり、21日の阪神戦(甲子園)では今季初セーブをマークした。5年目の結果は38試合で3勝7敗、4ホールド、1セーブ、防御率4・33。昨年と比べるといずれも物足りない数字に終わった。
 岡田選手は「結果はとても納得できるものではなく、個人としてもチームとしても悔しいです」とし、先発については「中継ぎからかわって、いろいろと考えることも多かったですが、結果はともかく、ボール自体が本来の自分のものではなかったです」。試行錯誤の投球は、精神面も含めて甘さがあったと振り返る。
 谷繁兼任監督1年目は先発ローテーションを守れず、2度の降格という試練のシーズンとなったが、「どれもプラスに受け止めています」と明るい表情。来季に向けて「先発でも中継ぎでも、自分は与えられた仕事をきっちりこなすだけですが、チームに必要な大きなパーツになりたい」と意欲をみせ、日高地方のファンには「1軍で完走し、皆さんにいい結果(優勝)を報告できるよう頑張りますので、応援よろしくお願いします」と話してくれた。