田辺市龍神村の中山路生活圏寄合会は14日に龍神市民センター周辺で、村内在住のアーティストたちの作品展や地元食材の飲食ブースなどが楽しめるイベント「なかさんじ田舎まつり」を催した。初めての試みで、ことし6月から手がけてきた田んぼアートを「大勢の人に見てもらいたい」と、見下ろせる位置にある同センターでの開催を決めた。家族連れらが大勢来場し、文化や食で龍神の秋を楽しんでいた。
 県の過疎集落再生・活性化支援事業の一環で開催。田んぼアートは赤い穂の古代米と一般の米で、龍神のシンボルの温泉マークをデザイン。約15㍍四方のマークを2つ並べた。イベントに訪れた人たちは、マークを見下ろしては感心していた。  会場には「清姫」の物語を表現した切り絵、チェーンソー彫刻、龍神のおいしそうな地元料理を写した写真など、村内在住のプロ作家らの作品がずらりと展示。近くの旧商工会館前では地元食材を使った飲食ブース、竹馬やどんぐりなどを使って作品を製作する体験コーナー、メダカすくいなどが並んだ。来場者らは作品を観賞したり、作品づくりを体験するなど思い思いに楽しんでいた。龍神村小家の柴田真由美さん(55)は「どの作品も見事で、楽しく鑑賞できた」と話していた。田んぼアートを手がけた「みらい龍神」の冨田進会長は「来年もぜひ田んぼアートに挑戦したい」と話していた