中学生女子サッカーの関西トレセン選考会がこのほど開かれ、日高地方からU―15の中崎未歩選手(由良FC、由良中3年)とU―14の酒本水星(みほし)選手(ベロー・ラ日高、湯川中2年)が見事に突破。今月と10月中に開かれる関西トレセンに参加し、関西代表入りを目指す。中崎選手は力強い突破力、酒本選手は巧みなフェイントが高い評価を受けた。
 関西各府県の代表チームが試合を行う関西トレセン大会が8月に開かれ、試合中の一人一人の動きを審査員がチェック。目に留まった選手をピックアップし、今回は関西全体で70人を選考した。県内から選ばれたのは中崎、酒本両選手を含めて6人だけ。
 中崎選手は由良FCで男子に交じってプレーしているほか、県内の女子選手が集まる和歌山ガールズにも所属し、主将を務めている。男子にも当たり負けしないフィジカルの強さが持ち味で、キーパー以外ならどのポジションでもこなせる適応力の高さも武器。兄の影響で小学1年からサッカーを始め、経験も豊富だ。「もっとスピードを磨いていきたい。関西ではしっかり声を出してチームを引っ張る気持ちで頑張りたい」と闘志満々。由良FCの羽山直矢監督は「謙虚な姿勢と自信を持ったプレーで頑張ってほしい」とエールを送っている。
 酒本選手はMFで、左右両サイドをこなせる器用さと、相手の裏をかくフェイントが最大の魅力だ。小学2年からアミザージでサッカーを始め、中学では男子と一緒にベロー・ラ日高でプレー。「体の強さでは男子に勝てないので、相手の逆をつくよう考えてプレーすることを心がけています。パスの精度を高め、関西では得点につながるプレーをしたい」と燃えている。ベロー・ラの梅本昌照監督は「明るくて一生懸命プレーできる。フェイントがうまいので、もっとキレを磨いていけるよう関西でいろいろ吸収してきてほしい」と活躍に期待を込めている。
 関西トレセンは9月中に2回、10月に1回練習会や合宿を行い、最終的にはナショナルトレセンに参加する関西代表を決める。