日本の文化として世界に広く知られているものに「漫画」がある。筆者も子どものころからよく読んでおり、少年野球をしていたころはメンバーの間で野球漫画「MAJOR(メジャー)」がはやった。中学生になったころは同級生がこぞってバスケットボール部に入ったが、当時週刊少年ジャンプで連載されていた高校バスケットボールを題材にした少年漫画「SLAM DUNK(スラム ダンク)」の影響を受けた子も多かっただろう。
 漫画は子どもにとって良い面ばかりではないだろうが、何かに興味をもつきっかけとしては最適だ。特に漫画をきっかけにそのスポーツに興味を持って始めるというケースも多いだろう。野球では「タッチ」、テニスでは「テニスの王子様」、サッカーでは「キャプテン翼」などが有名。「キャプテン翼」では元日本代表の中田英寿や川口能活、日本だけでなく元フランス代表のジネディーヌ・ジダン、元イタリア代表のアレッサンドロ・デルピエロ、アルゼンチン代表のリオネル・メッシなど多くの有名選手が影響を受けたと言われている。内容が面白いことは前提となるのだが、スポーツの普及に漫画を使うことも効果的かもしれない。
 先日、今月24日に印南町で開かれる紀の国わかやま国体の自転車ロードレースリハーサル大会について、見学に行きたいという人から日時などを尋ねられた。あまり知られていない競技になぜ興味を持ったのかと思えば、週刊少年チャンピオンで連載されている「弱虫ペダル」という漫画がきっかけとのこと。この漫画を読んで実際にロードバイクを始めたという人もいるくらい。漫画は国体の盛り上げにも一役買ってくれるかもしれない。     (城)