県が印南町で進めている国道425号上洞~川又間改良工事は、本年度も引き続き用地交渉に取り組むとともに、協力を得た場所から工事に取り掛かっている。ことし1月に全面開通した上洞~田ノ垣内間に続く道路で既存の道は幅員が狭く、以前から要望が上がっていた区間。完成年度は未定だが早期完成に期待がかかっている。
 平成16年度に田ノ垣内からスタートし、上洞までをつなぐ切目川ダム関連の国道425号付け替え道路から北東に続く道路。区間は、上洞と川又の境界から川又の集落を通って田辺市小家との境界付近までの3・3㌔。既存道路はカーブが多い上、幅員が狭く、車同士の対向が困難な場所も多い。工事では既存道路の拡幅を中心に、2カ所にトンネルを造るなどしてカーブを減らし、約0・5㌔短縮となる2・8㌔にし、総幅員7㍍の2車線にする。
 平成24年度に測量、設計、25年も引き続き測量と用地交渉も行ってきた。本年度は約7億円の予算がつき、用地交渉を進めるとともに交渉が終わった個所から工事に取り掛かっている。完成予定時期は未定だが、29年ごろとみられている。総事業費は約33億円。
 本区間は、上洞~田ノ垣内間に続いて実施してもらえるよう以前から町や地元が陳情。完成すれば真妻地域に2車線の主要道路が整い、生活道路として利便性が向上するほか、国道42号寸断時の迂回道路、観光ルートとしても期待されている。