第96回全国高校野球選手権和歌山大会の組み合わせが決まった。大会には39校が参加、11日から県営紀三井寺球場で甲子園をかけた熱い戦いが始まる。
 地元勢はA~Dまでの4ゾーンに1、2校ずつ振り分けられた。5校ともシード権はなく、まずは初戦突破、それからシードの一角崩しを狙っていく。ゾーン別に見てみると、日高兄弟校が入るAゾーンが一番の注目。日高は開幕カードで登場、1、2回戦を勝ち進めば3回戦で大本命の智弁和歌山とぶつかる。日高中津は2、3回戦をものにできれば準々決勝で前出の3回戦の勝者との顔合わせとなり、ぜひ兄弟校対決を実現させてほしい。Bゾーンには南部。昨年夏準優勝で、くしくも決勝で対戦した箕島と同じゾーン。センバツ出場の海南など実力校がそろう激戦区でもあり、手に汗握る好ゲームの期待が高まる。Cゾーンは和高専。初戦が市和歌山、さらにシードの高野山に近大新宮などの強豪も入るが、粘りを発揮して健闘してもらいたい。Dゾーンの紀央館は昨年夏のレギュラーが多く残っており、波に乗れれば台風の目になれると予想している。
 地元勢は平成11年から16年までの6年連続準優勝(11~13年南部、14年日高中津、15年国際開洋第二、16年日高)を含めて平成になってからだけでも実に13回決勝へ進出も、昭和57年の南部以降、夢舞台の土を踏んでいない。夏の大会は一発勝負のトーナメント戦。昨年、智弁和歌山が序盤で姿を消したように本番では思わぬことも起こるだけに、観戦する側も最後まであきらめずに応援して選手たちを後押ししてほしいと思う。地元勢32年ぶりV、この夏こそ最高のニュースを期待している。     (賀)