紀州鉄道の愛好家でつくる「西御坊駅をきれいにする会」(蕨野雅則代表)が駅舎の一部をリニューアルし、22日に関係者にお披露目した。錆びたトタンの外壁にペンキを塗ったり、駅舎内の壁に板を張って同鉄道の古い貴重な写真を展示したりするなど、会員がボランティアで作業。寺内町の玄関口として一層イメージアップにつながりそうだ。
 きれいにする会は紀州鉄道友の会の会員10人で発足。友の会でも平成24年に一部外壁のペンキ塗りや木製看板の設置を行ったが、以後友の会の活動が事実上なくなり、今回きれいにする会がさらに駅舎正面部分の全体のトタン壁を黒く塗り、大きさ60㌢四方でつくった紀州鉄道の社章も張り付けた。また、「日本一短いローカル私鉄 2・7㌔」などと書かれた看板も設置した。駅舎内ではボロボロになっていた壁に板を張り、杉本フォトサービスの故杉本静雄さんが撮影した昭和30、40年代の紀州鉄道に関する写真11点も展示。車両の「キハ603」や当時の西御坊駅、日高川駅などがある。リニューアルにかかった費用は会員から募るなどして賄った。
 お披露目ではきれいにする会の大谷春雄さんが案内。中村裕一県議や御坊市商店街振興組合連合会の坂井和夫理事長、語り部の塩路正さん、市、日高振興局職員らが見学した。中村県議は「皆さんの熱意で西御坊駅がきれいになることは素晴らしいこと」と話していた。