みなべ町西岩代の若者らでつくる西岩代獅子舞伝承会(赤坂敏夫会長)は去る3日、田辺市本宮町にある本宮大社の旧社地「大斎原(おおゆのはら)」で獅子舞を奉納した。
 昨年秋に熊野三山で奉納した際、地元の伝統文化を伝承していこうとする若手メンバーの熱い思いに共感した同大社の九鬼家隆宮司が「多くの人が訪れる機会に奉納してみては」と提案し、実現した。
 天候にも恵まれ、多くの観光客が見守る中で力強い「道中」の舞を披露した。舞を奉納したメンバーの尾崎慎哉さん(31)は「九鬼宮司のはからいで大斎原で奉納できたことに感謝しています。獅子舞は厄払いの意味もありますので、災害に見舞われないようにとの願いも込めています。これからも話をいただければいろんな地域で披露し、地域の活性化にもつなげていければ」と話している。
 獅子舞は西岩代八幡神社の秋季祭礼で毎年奉納しており、文化伝承と地域活性化へ伝承会を発足。地域の古老に古来の舞い方を聞いて復活させるなど熱心に活動している。