㈱東京商工リサーチ和歌山支店は18日、㈱岡養鶏場(本社=日高町萩原、岡敏文社長)が今月12日に事業を停止し、破産申請に入ったと発表した。
それによると、平成18年に設立し、賃借した養鶏場で鶏卵の生産を行い、徐々に事業内容を拡大。近年の飼料価格高騰の打開策として、南高梅から作られた梅酢エキスを飼料に混ぜ、育てた鶏から生産した自社ブランド製品の「隠れ谷の紀州うめたまご」の販売も開始した。普通の卵も含めてスーパー、通販業者などに卸売りを行うほか、大阪府内に2店舗、日高町内に1店舗の直売所を設けて、近年は年商約2億円を計上。しかし、25年の夏場の猛暑で飼育中の鶏が大量に死亡して生産量が落ち込み、売り上げを確保できなかったことから資金繰りが悪化。以降も業況は回復せず、先行きの見通しも立たなかったことで今回の措置となった。