前町長死去に伴い、5月6日告示、11日投開票で行われる日高町長選で、町議の金﨑昭仁氏(55)=原谷237、3期=が出馬の意思を固めたことが7日、関係者の話で分かった。金﨑氏は早ければ今週中に正式に立候補を表明する見通し。町長選には去る5日に同じく町議の松本秀司氏(58)=志賀993、6期=が一番名乗りを上げており、新たな町のかじ取り役を決める短期決戦は無投票ムードが一転、町議同士の激しい一騎打ちの様相を呈してきた。
 金﨑氏周辺によると、6日に地元原谷区で定例の区民総会があり、金﨑氏の議会活動報告の中で出席者から町長選立候補を求める声が出された。金﨑氏は「日高町の未来に対しては中町長(故中善夫氏)と同じように、誰にも負けない思いを持っている。一両日に態度を決めたい」などとその場での回答は避けたが、翌7日朝までには立候補を決断。すぐに地元関係者に立候補の意思を伝えたもようだ。今後は、地元区民へのあいさつ回りを終えしだい出馬表明する方向で調整しているとみられる。7日朝の取材に対して金﨑氏は「いまは前向きに検討している段階。近く態度を表明したい」とのコメントにとどめた。
 前町長の退職が決まったのが先月19日。その後、27日に前町長が死去し、町長選への動きもなかなか表面化しなかった。前町長の告別式が終わると、出馬、擁立の動きが活発化。まず松本氏が5日に自宅で記者会見し、一番名乗りを上げた。金﨑氏も当初からうわさになっていたが、区民総会まで目立った動きはなく、区民総会での声を受けて立候補を決意した可能性が高い。
 町内には「非常事態に混乱は避けたい」とのムードが漂っていたが、町議2氏の一騎打ちとなれば激しい選挙戦が予想される。その他にも新人のうわさはあるが、出馬するかどうかは不透明となっている。