日高町長の中善夫(なか・よしお)さんが27日午後2時5分、入院先の日高病院で死去した。70歳だった。先月26日から胸膜炎等の治療のため入院し、体調が思うように回復しないとして今月末での退職が決まっていた。町職員31年9カ月、助役(現副町長)7年6カ月、町長11年5カ月と半世紀以上にわたり町勢発展に尽力してきた中さんの訃報に、町内外に悲しみが広がった。
 通夜は29日午後7時から、告別式は30日午前10時30分からいずれも美浜町田井272―1、メモリアルウエストで。自宅は原谷181。喪主は妻・てるみさん。
 中さんは昭和37年4月1日から役場に勤務。住民、総務両課長、公室長などを経て平成7年1月1日から助役を務め、平成14年10月6日、志賀政憲・前町長の後継者として元町職員同士の選挙戦で初当選した。町長在職の11年5カ月の間には「誠実と実行」をモットーに、原発に頼らない町づくり、子育て支援の充実、高齢者福祉の推進、防災対策などに尽力。小中学校の給食、乳幼児医療費の無料化拡大、障害者作業所・特別養護老人ホームの誘致、公共施設の耐震化、下水道整備、谷口交差点をはじめとする道路改良、学童保育所設置などを実現させた。
 日高郡町村会の畑中雅央会長 中町長は県内町村長の中においても指導的な立場の方であり、日高郡町村会の運営においても相談に乗っていただいておりました。誠に残念でなりません。
 地元選出の冨安民浩県議 役場職員、町長として町民のために一生懸命に行政を推進されました。ご苦労さまの一言に尽きます。
 日高町議会の野田善啓議長 元気になって復帰されるものと信じておりましたので残念でなりません。これまでの偉大なご功績に対し、あらためて敬意と感謝を申し上げ、心よりご冥福をお祈りいたします。
 中町長後援会の鈴木恒雄会長 突然のことで大変驚いております。中町長には町民のために、仕事に一生を捧げていただき、感謝を申し上げます。