県過疎集落総合対策支援事業の一環として、みなべ町清川地区の公民館前に設置していた観光看板「清川ふるさとマップ」がほぼ完成した。縦1.5㍍、横3.7㍍。区内42カ所の名所が分かりやすく示されているほか、裏面には土地の温かさを感じるほのぼのとしたイラストも。今後は看板近くにパソコンを常備し、マップとコンピュータ画面を連動させて観光客がいつでもみられるようにしていく方針。
 看板は、地域の名所を都市部からの観光客に発信していこうと製作。樹齢約100年のヒノキ材などを使った屋根付きの立派な看板が出来上がった。製作、基礎工事、電気、製材などは地元住民が協力。木材も住民が無償で提供した。
 表のマップは埴田のイラストレーター松下恭子さん(35)が手がけ、実際に見て回った清川天宝神社、清川小学校、公民館などをイラストで描いた。きれいな花を咲かせるアサマリンドウやキイジョウロウホトトギスが見られる場所も紹介している。裏面は大阪市の専門学校でグラフィックデザインを学んだ地元出身の前芝早紀さん(20)がイラストを担当。特産の梅や備長炭とともに地域で生きる人たちの姿を描いた。松下さんは「清川地区には神社やほこらなどがたくさんあり、驚いた。住民が神々に感謝する気持ちが強いのだと思う」、前芝さんは「人々の温かさを描きたかった。大勢に見てもらって、また来てみたいと感じてほしい」と話している。
 マップに描かれた名所は42カ所あり、今後はパソコンを常備。画面をクリックするとその場所までの所要時間、いわれ、写真などが見られるようにしていく方針。