1カ月ほど前から、4時間ほど眠ると腰の痛みで目が覚める。その後は、腰が反り返ると痛いので仰向けやうつ伏せは避け、横向きになって猫背の体勢で目をつむる。そんな日々が続いている。ある日、右足首を捻挫したので接骨院で腰も診てもらったところ、「腰の筋肉がガチガチ。治るまで相当かかるよ」と院長。日々の姿勢や生活習慣などからの筋肉の硬直が原因だが、腹筋も含む足腰周辺の筋力の衰えも影響しているようだ。
歩く際、腰に負担がかからないよう前かがみになり何だか年を取った気分。筆者は40代だが、願わくばいくつになっても健康で自立した生活を送りたいものだ。少し調べてみると、いざというときのためにお金の「貯金」と同様に筋肉にもゆとりが必要で、筋肉を蓄えておくこと、つまり「貯筋」が重要だそうだ。入院やけがで筋力が低下した場合、完治した際、筋肉に蓄えがあれば、日常生活に戻ることはできるが、蓄えがないと、寝たきりになることもあるという。「備えあれば憂いなし」は筋肉にも言えるようだ。
先日、日高川町で貯筋体操の体験教室を取材した。加齢によって衰えているバランス力と筋力が復活する体操で、足腰を強化することにより転倒や骨折予防にも効果があるという。この日は、40代や50代の主婦らが日本体育協会公認のスポーツ指導者のレッスンでエクササイズ。スクワットのようにひざを曲げたり、つま先立ちするなど簡単な運動で楽しく汗を流していた。「記者さんもどうですか」と誘われ、腰痛緩和へ体を動かしたかったのだが、取材のあとに所用があったのでできなかった。機会があれば、参加したいと思っている。健康寿命のアップへ、「貯筋」をしておこう。 (昌)