優しい老夫婦が、川で拾った1匹の子犬をかわいがって育てた。するとある日、犬は畑の土を掘りながら「ここ掘れワンワン」と鳴き始めた。驚いた夫婦は鍬で土を掘り起こすと大判や小判がざっくざく。そのことを知った隣の欲張りな夫婦が無理やりにその犬を連れ去り、財宝を探させるようとしたが、犬が指定した場所から出てきたのはガラクタばかりだった。民話「花咲かじいさん」の一部 日本に伝わる昔話には人や動物など生き物を親切にすると、あとでお礼が贈られているというような内容が多い。「浦島太郎」では助けたカメが竜宮城に連れて行って恩を返したし、「鶴の恩返し」では世話になった夫婦に鶴が自分の羽を使って織物をつくった。「情けは人のためならず」ということわざもあるように、他人に親切にした方が良いという教えだろう 米カリフォルニア州ゴールドカントリーに住んでいる夫婦が私有地内で犬の散歩中、さびついた金属缶が埋もれているのを発見。掘り出してみると、計8缶に約1400枚の金貨が入っていた。1800年代半ばから後半に鋳造された金貨で、総額は1000万ドル(約10億2000万円)以上になるという。この話は犬が登場するという点と土の中から金貨が出てくることから、花咲かじいさんの話とダブる 家族にこのニュースを話すと、動物嫌いな家内も欲が出てか、「こんな幸運を呼んでくれるような犬なら何匹でも飼いたい」とボソリ。金貨を発見したカリフォルニアの夫婦は人が良かったかどうかは知らないが、花咲かじいさんの民話では欲張りのじいさんは宝を手に入れられなかったはずなのだが...。     (雄)