御坊市は28日、ことしの市制施行60周年記念事業の概要を発表した。新規では既報のNHKのど自慢(5月11日)をはじめ元プロ選手を迎えての少年野球教室(11月1日)、地震研究者の防災講演会(来年1月下旬から2月)、写真コンテスト、自然体験、各種功労表彰など8事業を企画中。全体の事業予算を抑えながらも、知恵を絞って節目の年を盛り上げていく。
 記念事業について柏木征夫市長は「御坊市は昭和28年の大水害の翌年に誕生。財政再建団体になるなど、苦しい時を過ごして迎える還暦で、一つの大きな区切り。ただこういうご時世なので、華美にならず記憶に残る事業にしたい。この機会に御坊市を育ててくれた人も顕彰したい」と話している。こういったことから各種新規事業の予算は、合計649万1000円に抑えている。新規事業以外でも毎年恒例の花火大会、宮子姫みなとフェスタ、市民総合体育大会など9事業には、60周年の冠を付ける。また、ごぼう商工祭、はまぼう学園の学園祭も協賛事業として盛り上げる。新規の記念事業と予算は次の通り。
 【NHKのど自慢】5月11日、市民文化会館。現在出場者と観覧者を募集中。締め切りは4月4日。130万2000円
 【少年野球教室】(財)世界少年野球推進財団(王貞治理事長)が開催する世界少年野球大会の一環で誘致。11月1日、市民球場。御坊市では平成24年7月にも開いており、2年ぶり。200万円
 【写真コンテスト】御坊の魅力を再発見してもらおうと、「未来へつなぐフォトグラフ」をテーマに実施。四季折々の御坊の風景が対象。審査、表彰は年度末。50周年以来10年ぶり。13万円
 【自然体験事業】「見つけた自然いっぱい御坊の魅力」と題して、今夏に野口の鳶山登山や日高川でのダッキー体験などを実施。対象は小学4~6年生。15万3000円
 【防災講演会】1月下旬から2月末までの間に市民文化会館で開催。講師は東日本大震災の〝釜石の奇跡〟の立役者で群馬大学大学院教授・片田敏孝氏。39万1000円
 【文化財講演会&企画展】11月ごろ、市民文化会館小ホール・展示室。テーマは「御坊の歴史を振り返る」。市の文化財(歴史、文化、自然)について各分野の専門家を迎えて講演会を開催。市内の遺跡から出土した考古資料なども展示。140万円
 【市歴史年表作成】60年の歩みを年表にする。40周年の際には冊子を作ったが、今回はホームページでの掲載のみ。作成も職員が行うため、予算はゼロ
 【表彰】市政、スポーツ、文化、教育などの功労表彰を実施。式典は行わず、各関連行事の中で賞状の授与などを行う。111万5000円