美浜町の西川河口に架かる新しい西川大橋(県道日高港線)が完成に近づき、本年度末の来月中には通行できる見通しとなった。昭和30年竣工の旧橋が老朽化、59年ぶりの架け替えとなる新しい橋は長さが72㍍から82㍍となり、車道幅も5.5㍍から7㍍に拡大。現場は旧橋解体から2年以上にわたり通行止めが続いており、浜ノ瀬、田井の地元住民にとって待望の新橋完成となる。
 架け替え事業は平成21年度から測量、設計等の準備が始まり、23年度の24年1月には旧橋の解体工事に着手。現場に仮設橋は架けず、浜ノ瀬の港に出入りするトラックや住民は現在まで2年以上、吉原のダイワボウプログレス㈱和歌山工場前の大川橋から川沿いを通るなど迂回している。
 新しい橋は浜ノ瀬側と田井側に橋台、中央に橋脚を造り、その上に3分割で製造された橋げたをクレーン船で載せる工法で建設。長さは河川改修の川幅拡大に伴い、以前より10㍍長い82㍍となり、全幅は車道7㍍(2車線)と上流側の歩道2.5㍍を合わせて9.5㍍まで広くなる。
 上部の橋げたは有田川町の工場で製造、陸上輸送で御坊市の上野漁港に運ばれ、クレーン船で現場まで運んで設置。約1週間かけて3基の橋げた設置が完了した。現在は上部工の仕上げ段階で、日高振興局建設部は「しばらくは片側通行になるが、3月中には車で通れるようになる」と話している。
 施工業者は、下部の浜ノ瀬側橋台が日高川町中津川のタナカ技研㈱、田井側橋台と橋脚が御坊市湯川町小松原の㈱明生工業、上部が有田川町西丹生図の竹島鉄工建設㈱。