御坊市内の製造業の企業で研修を行っている紀央館高校の男子生徒が20日、JR御坊駅に自身が作ったパンフレットラックを寄贈した。
 同校は、県がものづくりを支える人材を育成するため実施している「わかやま産業を支える人づくりプロジェクト」の指定校になっており、取り組みの1つとして毎週一日、地元企業での実技研修を行っている。ラックを贈ったのは、工業技術科3年生の小山直記君。岩内にある金属製品製造の㈲アースワークで昨年5月から実習を受けており、溶接技術などを学んでいる。
 寄贈したパンフレットラックは実習の中で作製。事前に、すでに御坊駅にあった他のパンフレットからサイズなどを測り、ステンレスを使って溶接や研磨など、学んだ技術を駆使してオリジナルのラックに仕上げた。完成したラックはしっかり研磨されてピカピカに仕上がっており、下の部分には「紀央館高等学校 工業技術科三年小山」と打ち抜きで記している。
 小山君は「溶接はもちろん、研磨作業も難しかったですが、従業員の方に協力してもらい仕上げることができました。多くの方に利用してもらえれば」、御坊駅の川本保彦駅長も「とても立派なラックを作っていただきありがとうございます。ラックはいくつかありますが、このラックをメーンに使っていきたいです」と話し、早速、待合室の中心に設置して観光パンフレットなどを並べていた。