第50回日高地方駅伝競走大会は19日、日高川町坂野川の旧大星小学校周辺コースで開かれ、7市町(みなべ町はオープン1チームも参加)が小学生男女各3人、一般3人の9区間21㌔で熱戦を展開した。時折、小雪が舞う厳しい寒さの中のレースは、天候とは逆に最後の最後まで白熱。アンカー勝負で印南町が19秒差を逆転、見事14年ぶり12回目のVゴールを決めた。印南町は前回最下位からの大躍進。2位は8区までトップだった美浜町で、3位には中盤からの追い上げが光った御坊市が入賞した。
 印南町は1区・古部が区間賞の快走。2区から5区までは粘り強くトップを守り、6区で一時3位に後退したものの7区・林が区間2位の力走を見せ、再び2位に浮上した。8区・夏見昂は前を行く美浜町との差を6秒縮め、19秒差で中継を受けたアンカー・久保は区間賞の素晴らしい走りで美浜町を抜き去り、後続に11秒差をつけてフィニッシュした。
 「ことしは3位入賞を目指す」と目標を掲げ、例年の週2回から3回に練習量を増やし、本番に備えた。とくに小学生選手がメキメキと実力をつけ、レースの鍵を握る1、2区では試走時よりも40秒近くタイムを短縮。チームを波に乗せた。前回最下位からの大躍進に森本博晃監督も目を丸くしながら、「序盤でいいスタートを切れたことで、みんな速いペースで走って思っていた以上の力を出してくれました。次のジュニア駅伝も楽しみです」と喜びのコメント。アンカーの久保選手は「みんな1秒1秒早く走ってくれた。それに声援も心強かった。子どもたちに喜んでもらえたのが一番です」と前評判を覆してのVゴールに笑顔いっぱいだった。
 美浜町は6区・平川の区間賞の走りでトップに立ち、8区まではリードを奪った。アンカー・姫野も踏ん張ったが、あと一歩及ばなかった。
 御坊市は前半最下位と苦しい展開となったものの、4区・清山と、7区・岩崎の区間賞の走りなどで猛追。8区・溝口が4位から一つ順位を上げ、アンカー・里森がトップと18秒差、2位と7秒差でゴールした。
 前回優勝のみなべ町は5位。成績と区間賞受賞者は次の通り。
 【成績】①印南町(古部澪奈、川口拓己、三木佑太、芝中彩華、夏見侑宙、片山道雄、林杏瑞、夏見昂樹、久保典也)1時間14分8秒②美浜町(濵口莉緒、宮井康貴、塩﨑徳雄、松里香子、小川海智、平川雅之、津村優花、若野聖人、姫野力哉)1時間14分19秒③御坊市(福居夏帆、塩崎倫久、山本大貴、清山遥香、阪本涼太、向井清陽、岩崎愛佳、溝口倫生、里森翔)1時間14分26秒④日高町⑤みなべ町⑥日高川町⑦由良町
 【区間賞】(距離は小学生男女2㌔、一般3㌔)▽1区=古部(印南町)7分14秒▽2区=塩崎(御坊市)6分44秒▽3区=谷本悠(日高川町)9分24秒▽4区=清山(御坊市)7分29秒▽5区=大江智也(由良町)6分53秒▽6区=平川(美浜町)9分53秒▽7区=岩崎(御坊市)7分13秒▽8区=舩本佑哉(みなべ町)7分1秒▽9区=久保(印南町)9分30秒