大型客船ぱしふぃっくびいなすが来年3月1日、日高港に初入港する。これまで日高港には、同じく総㌧数2万㌧クラスのふじ丸やにっぽん丸が入港しており、中でもにっぽん丸はほぼ毎年入港するなど、クルーズの定期航路として定着しつつあり、港の利用促進の面から大変ありがたい。
 船の旅というと、なかなか時間とお金に余裕がないとできないが、洋上のホテルと呼ばれる大型客船でのんびりと自分の時間を過ごせるということで根強い人気がある。そういえば平成21年1月にふじ丸が入港した際には、筆者も取材で乗船し、横浜港まで行った。1泊だけの旅だったが、夕食会をはじめカジノ、カラオケなど思い出に残るひとときとなった。
 今回のぱしふぃっくびいなすのクルーズは、和歌山と日高の2港が乗船客の出発地となっており、日高港に停泊するのはわずか1時間程度。もちろんクルーズの途中で立ち寄るわけではないため、下船して周辺の観光地を巡るオプショナルツアーもない。しかし、いずれにしても初寄港で日高港への道筋がついたことは、今後の定期的な入港に期待するところである。
 ただ、大型客船に来てもらって港がにぎわうのはいいが、実際、地域活性化はどこまでつながっているのかは分からない。確かにオプショナルツアーで道成寺参拝やクエ鍋などを楽しむ乗船客もいるが、白浜や熊野の人気に比べるとまだまだ。客の奪い合いではないが、何とか日高地方の観光地に足を向けさせることが、今後の大きな課題だ。例えばここ数年で注目を集めている寺内町散策など、もっともっとクルーズの関連会社に売り込んでいくべきだろう。    (吉)