みなべ町と田辺市龍神村の作家15人1団体の作品を集めた「南龍アート展」が6日、みなべ町清川のふるさと道場で催された。今回が初めての試みで、イラスト、魚を写した水中写真、梅染めなど100点を超える作品がずらりと並んだ。11月にニューヨークの展示会に出展する書道家の赤木昭子さん(みなべ町芝)もパフォーマンスを披露し、来場者から大きな拍手を浴びていた。
 「みなべ町だけでなく近隣の龍神村の作家の作品も展示し、文化の裾野を広げていきたい」と開催。テーマは「愛すべきふるさと」で、故郷に思いを寄せた作品が並んだ。樹脂粘土でつくり上げた梅林のプチクレイアート、梅染めの布でつくった服、書、写真など地域の芸術家の作品が一堂に展示された。赤木さんは、梅染め愛好会の協力で仕上げた作務衣(さむえ)を着て登場。縦140㌢、横90㌢の用紙に大きな筆を振るって「梅染」と書き上げた。もう1点「梅」という字も力強く書いた。ニューヨークでもパフォーマンスを見せることになっている。
 会場では住民らによる民謡も披露され、流しそうめんも振る舞われた。印南町宮ノ前から訪れた自営業舩木啓司さん(42)は「きょうは子どもたちも一緒に、家族4人で来ました。いろんな作品があって楽しいですね」と興味深く観賞していた。主催の「みなべを元気にしよら~」代表でイラストレーターでもある松下恭子さんは「作家同士が展示会を通じてつながりを持てるイベントを開くのが夢だった。できることなら2回目も催したい」と話していた。