1人超過の印南町議選は、いよいよ最終コーナーに差しかかった。落選票の取り込みや浮動票の掘り起こしに他地区への進出を強めたり、地盤の死守へ何周もしながら結束を呼びかける陣営など、それぞれの活動もラストスパート。各事務所では作戦会議が何度も開かれ、票読み作業も大詰めを迎えている。13陣営に手応えと残り2日の戦術を聞いた。
 今回は構図が前回とほぼ同じ分、票読みはさほど難しくないが、候補者が2人減りボーダーラインが上がることが予想されるため、前回の下位グループは上乗せに必死。当落ラインは400票前後、安全圏は450票との見方が多いが、地盤だけで安全圏に達する候補者は数人しかおらず、ほとんどは町内一の大票田印南地区を中心に地縁、血縁を頼って精力的。終盤に入ってもこの構図は変わらず、各地で激しい攻防が繰り広げられている。
 藤本良昭陣営 まだまだボーダーラインに届かず、厳しい。地元切目川を固めつつも、地縁、血縁を頼って全域的に呼びかけたい。
 藤薮利広陣営 新人出馬の影響が大きい。後半戦は地元津井を含む印南地区を重点に、全町的に支持を呼びかけたい。
 堀口晴生陣営 同地区からの新人の名乗りで厳しい状況。後半も地元印南で、落選票を狙ってなんとか12番目に入りたい。
 岡本庄三陣営 新人の影響があり、流出が心配。地元山口を固めるとともに、印南地区でも新たな票を狙いたい。
 玉置克彦陣営 前回の得票数が多かった分、安心感から票が流れる可能性が高い。地元切目と印南を重点に回りたい。
 野村正明陣営 出遅れが響き、地元稲原へ他陣営から入り込まれている。まだまだ知名度不足で、後半も地元を重点に回りたい。
 井上孝夫陣営 地元稲原では後継の新人がいるため、前回以上の得票は難しい。後半は地盤を固めつつ、他地域で取り込みたい。
 前田憲男陣営 真妻地域で唯一の候補者だが、切り崩しが激しく、あと一歩のところ。後半は地元を回ってしっかり固めたい。
 榎本一平陣営 全域で政策を中心に訴え共感はしてくれるが、票につながるかは疑問。後半も地元上道を中心に政策を訴える。
 西山徹陣営 新人の影響があるほか他陣営の切り崩しも警戒。後半は地元切目川地区を固めるとともに、他地域にも入りたい。
 杉谷考祥陣営 地盤が小さい切目川地区に3人いるほか、新人の影響も受けている。後半は地元中心に印南で上乗せを狙いたい。
 村上誠八陣営 大きな票田だけに他陣営の食い込みが激しい。流出が多かった前回のようにならないよう、地元島田を固めたい。
 中島洋陣営 前評判がいいため上滑りに警戒。他地域では無名なので、地元印南地区を防衛しつつ、全域を回っていきたい。