美浜町とチェーンストア大手の㈱オークワは22日、市内湯川町財部のオークワロマンシティ御坊店を災害時の緊急避難施設とする協定を締結した。県の予測によると、同町は南海トラフ巨大地震の最大津波高が17㍍で、平均浸水深は3.7㍍。ロマンシティの1階部分は浸水するとみられるが、2階より上は安全で、災害発生が夜間の閉店後の場合も開放されることになっており、28日には近くの上田井区の住民が屋上への津波避難訓練を行う。
 美浜町は、12地区ごとに学校や公民館など主な公共施設のほか、スーパーやホテルなど民間事業所の施設も含めて、県がことし3月に発表した予測を基に、南海トラフ地震と3連動地震の浸水深、建物高、地盤高などの数値を整理。各地区の自主防災会や民間事業所の代表らと協議しながら、津波発生時のハザードマップ作成作業を進めている。
 県の南海トラフの巨大地震の想定によると、ロマンシティ付近の浸水深は1.33㍍で、避難場所となる2階、3階、屋上の地盤からの高さは2階が6.4㍍、3階が12.8㍍、屋上が19.2㍍。現時点で美浜町のハザードマップに表記される緊急避難場所はまだ確定していないが、上田井区に隣接するオークワロマンシティ(市内湯川町財部)は近くの住民の避難場所の候補の1つとなっており、町とオークワは今回、津波や大規模水害発生時の緊急避難場所とする協定を結んだ。 上田井区は住民の避難場所として、南北3つのエリアに分けて入山やロマンシティなどを想定。ロマンシティは以前から県内沿岸市町一斉の津波避難訓練で上田井区住民が屋上に避難しており、28日の訓練でも使用される。屋上は約4000平方㍍の広さがあり、夜間の災害発生時には警備員が外階段を開放して屋上へ避難できるようにする。