市内薗のジョーシン御坊店の南隣に、非常用食料や飲料水などを取り扱う防災専門店㈱きのくに防災(細川健次郎代表)がオープンした。防災グッズを専門的に取り扱う企業は県内初。「避難の次に必要なのは食料や飲料水。多くの方に広く知ってもらい地域の備蓄意識向上につなげたい」と話している。
 同社は市、印南、有田、田辺の業種の違う経営者5人が、大地震とそれに伴う津波が心配されている中、食料をはじめとする防災用具の備蓄意識を高めてもらおうと設立。場所はジョーシン御坊店南隣にあるライズボックスの2階。
 取扱商品は、京都で同様の事業を行っている細川代表の知人から仕入れ先などを紹介してもらい集めた。主力商品は、全国の自治体や大手企業、自衛隊などでも採用されている5年保存可能で軟らかいコッペパンタイプの長期保存パンと、7年間保存可能な飲料水。このほか缶詰めや簡易トイレ、空気が抜けない自転車、カセットボンベを使う発電機、簡易ベッドセット、水で膨らむ水のう袋など、防災に関するさまざまな種類の商品を取りそろえている。細川代表は「国の中央防災会議の報告で7日分の食料が必要となるなど、備蓄の重要性が指摘されている。今後、自治体や自治会、企業、団体などを訪問して必要性を訴えていきたい」と意欲。「またこれまで県内には取り扱い店舗がなく、県外から高額で購入する必要があったため、できるだけ安く提供し、一般の方にもさまざまな商品を見てもらい備蓄の意識を向上してもらいたい」と話している。
 商品は店舗には置かず、完全予約制。希望者は同社に電話連絡し、カタログから商品を選んだあと、決められた注文期間に発注し、受け取りとなる。今後はインターネット販売なども検討している。詳しい問い合わせは同社℡?0875まで。