カナダのブリティッシュコロンビア (BC) 州、 リッチモンド市から市議会議員ら11人が26日、 美浜町三尾のアメリカ村カナダ移民資料館を訪れた。 ことしはリッチモンド市と和歌山市の姉妹都市提携が40周年を迎え、 3月にはカナダの柔道クラブの子どもと保護者らが和歌山を訪問するなど交流の機会も例年以上に多く、 今回の訪問団は日本人の視点からの移民の歴史に興味深そうに耳を傾けていた。  リッチモンドは、 三尾など日本からの移民が興したサケの缶詰加工業で栄えた港町スティブストンとともに、 日系人が多く住む都市として知られる。 今回はマルコム・ブロディー市長も訪れる予定だったが、 体調を崩したため、 リンダ・バーンズ議長が市長代理となって、 議会議員と市役所職員、 大学の事務員、 友好親善協会役員らが訪れた。
 一行は24日夜に和歌山市へ入り、 25日は大橋建一市長らを表敬訪問し、 環境対策の視察として同市青岸のクリーンセンターや花王のエコラボなどを見学。 26日は午後に美浜町へ入り、 日の岬パークの移民資料館で西浜久計館長から 「アメリカ村」 と呼ばれた三尾の移民の歴史、 展示資料などについて説明を受けた。
 リンダ議長は 「スティブストンは私たちが住んでいるまちで、 この資料館にはそのまちや友達の写真、 資料が多くあり、 海外の日本で私たちのふるさとのことを見聞きするのはすごく不思議な感じがします」 と笑顔をみせ、 クワントレン大学事務員のジェフ・ノリスさんは 「美浜町は初めて来ました。 カナダではカナダ人の視点から移民の歴史を学びましたが、 こちらの美浜町では当然、 日本人の視点の歴史。 同じ移民を違う視点から学ぶことができ、 とても有意義です」 などと話していた。
 訪問団は西浜館長にバンクーバー冬季五輪にちなんだ友好の記念品などを贈り、 西浜館長はアメリカ村の歴史をまとめたDVDをプレゼントした。