紀州鉄道の春休み企画ミニ鉄道広場が30日に始まり、 31日も午前10時から午後4時まで紀伊御坊駅待合室で行われる。 目玉イベントは本物の電車のハンドルを使ったミニチュア列車の運転で、 初日は多くの親子連れや愛好家らが訪れ、 臨場感たっぷりの珍しい体験に大喜びだった。
 ミニチュア列車は実車の150分の1のスケールで、 いわゆる 「Nゲージ」 と呼ばれる模型。 鉄道広場では新型の新幹線N700やトワイライトエクスプレス、 紀勢線でおなじみのオーシャンアローなど50種類の車両を用意。 特設のレールで好きな車両を選び運転体験ができるようになっている。 いずれも紀伊御坊駅長の齊藤昭さん (29) のコレクションで、 運転用に設置した本物のハンドルも実車から降ろして譲り受けたという貴重な品。 職業がら車両整備の経験もあることから、 本物のハンドルに特製の電子基盤を取り付けて、 ミニチュア列車を運転できるように改造した。
 運転体験に参加した子どもたちは、 運転士の帽子をかぶせてもらって 「出発進行~」。 ハンドルを回してミニチュア列車をスタートさせ、 カーブの手前で減速したり、 駅がある場所で停止させたり。 最初はうまく運転できない子もいたが、 徐々に慣れてくると運転士気分で楽しんでいた。 祖父母といっしょに遊びにきた野口の中本康太君 (9) は何度も運転を行い、 「前から列車が好きでした。 運転は初めての体験ですが、 とてもおもしろかったです」 と大満足の様子だった。 鉄道広場では自分たちで模型の線路を敷いて列車を走らせるプラレール広場や鉄道グッズ販売もあり、 好評だった。 齊藤駅長は 「小さい子どもたちに鉄道がいかに楽しいものかを知ってほしくてイベントを企画しました。 本物のハンドルを使った運転体験は多分県内でも初の試みだと思います」 と話している。