平成27年9月26日から10月6日まで県内で開催される 「紀の国わかやま国体」 に向けて、 県はみなべ町芝の南部高校敷地内に山岳競技の施設を設置した。 開催まで2年半の期間があるが、 「地域住民らに使用してもらい、 国体への機運を高めたい」 と早期に準備。 競技に使用する人工壁 (高さ15㍍、 幅4㍍) 2基を取り付けた。 国体終了後も取り壊しはせず、 山岳競技の普及振興に活用する。
 国体の山岳競技では、 到達距離や時間などを競う 「リード」 と横の動きが主となる 「ボルダリング」 が行われる。 2種目とも町内で開催することになっている。
 今回設置したのはリード競技に使用するボードで、 南部高校敷地内西側の元駐輪場だった場所に建設された。 ボードは可動式で、 角度を変えることができる。 今後、 国体選手が強化練習を実施する。 事業費は約9000万円。
 ボルダリング用の施設は、 上南部小学校体育館を利用。 高さ5㍍のボードを取り付けるが、 大会終了後は撤去する。 設置時期は大会が開催される27年度。 みなべ町での国体競技は山岳のほか軟式野球もあり、 来年度に会場となる千里ヶ丘球場の改修工事に取りかかる。 当初予算に2億8800万円を計上している。 県では 「南部高校の敷地内に設置したので、 高校に山岳部ができればと思っている」 と話し、 県山岳連盟の遠山誠之介会長 (73) =同町南道=も 「国体選手の強化以外に、 住民にも山岳競技を親しんでほしい」 と話している。