由良町商工会の講習会「手書きチラシ・POPで売り上げアップ」を取材させてもらった。簡単な説明のあと、ワークシートが配られた。設問は「あなたのこと」をテーマに①あなたの扱っている商品・サービスは何ですか②それの特徴は何ですか③それの他と違う点は何ですか④それのこだわりや苦労は何ですか。それから「お客さまのこと」と題して、Aどんなことを望んで、何に悩んでいますかB他店の同じようなものにどんな不満がありましたかCあなたのそれを買った後にどんな結果になって、どんな気持ちになりますか。これらを順番に書き込む。回答を活用すればキャッチコピーが簡単に作れるとし、例えば「Aを②で解決する①です」などとそれぞれ当てはめればよい。「頭皮の悩みを②相談できる①理容店」などと教えてもらった。
 「お客さまが喜ぶことは何か」「お客さまはどんなことを考えているか」。設問をみると、相手の気持ちになることがチラシ、POP製作、ひいては商売には欠かせないということが伝わってくる。中華料理チェーン店でテーブル席を減らしてカウンター席を増やしたところ、サービスはそのままでも売り上げが増えた(1人の客が入りやすい)という成功事例も有名で、自分はもとより相手を知ることは本当に重要だ。
 体罰やいじめなど、世の中で起こるさまざまな問題は相手のことを思う気持ちの欠如が影響しているように感じる。体罰をした先生は悩みを抱えていた子どものことをどこまで理解していたのか、疑問が残る。前述のワークシート。商品やサービスを仕事や行動に置き換えてみて、自分を見つめ直す機会として使ってみるのもいいかもしれない。(賀)