近畿地区JA青年大会が去る17日、和歌山市のアバローム紀の国で開かれ、 活動実績発表の部で県代表として出場したJA紀州中央青年部名田支部の野村直佑さん(26)=名田町上野=が最優秀賞を受賞。 同JAから8年ぶりに2月14・15日に東京で開かれる全国大会への出場を決めた。 野村さんは同支部が提案する 「母の日に墓参り」 の取り組みを紹介し、 他の産地にも広げていこうとする熱い思いが評価された。
 7月の県大会に唯一参加した野村さんは、 県代表として近畿地区大会に出場。 活動実績の部には野村さんと、 京都と奈良代表の3人が参加した。
 野村さんは、 「あなたが会いたい人がいる あなたに会いたい人がいる~母の日参り~」 のタイトルで発表。 一昨年、 全国的に児童虐待が多発していた中、 名田支部青年部員の集まりで 「家族愛について考える活動をしたい」 「花で社会を変えよう」 などの声が上がり、 みんなで何ができるか検討をスタート。 「花で愛を語り、 よりよい社会にする」 を目標に、 多くの人に共感してもらえ、 他の花き産地の青年部、 JA、 市場、 花屋などの協力を得て花業界の活性化につながる活動をしようと、 愛の象徴である母に着目。 母の日に花を持って墓参りに行ってもらうことで、 花の消費拡大と家族愛を再認識する機会にしてもらおうと、 「母の日参り」 を提唱することにしたことや、 JR和歌山駅や東日本大震災被災地の福島県でも活動したことを報告した。 これらの活動の成果として、 いままで青年部活動にほとんど参加していなかった部員も積極的になるなど一人一人のやる気につながったことも強調し、 「青年部から始まったほんの小さな愛の一滴が、 大きな川の流れとなり、 社会に染みわたっていくよう、 これからも活動を続けていきたい」と声を大にした。
 採点は地域やJAとのかかわり、 活動の成果、 発表態度などの項目で評価され、 名田支部の取り組みはとくに、 自分たちだけでなく他の産地も巻き込んだ活動であることが評価された。 野村さんは 「やるからには全国出場を目指していたので、本当にうれしい。花の消費拡大や家族愛を再認識してもらうきっかけとして、 母の日参りを日本中に定着させるためにも、 全国では楽しんで発表してきたい」と張り切っている。