日高川町で11日、元かぐや姫のフォークシンガー、南こうせつのコンサートツアー2012「愛よ急げ」が開かれた。こうせつは昭和の名曲 『神田川』 をはじめ、 『妹』 『赤ちょうちん』 『夢一夜』など次々とかぐや姫やソロでおなじみの曲をうたい、訪れた町民や県内各地のフォーク世代の人ら約500人は心地よい懐かしのメロディーに酔いしれた。
 10年以上にもわたり、かぐや姫の曲を演奏している美山地区のアマチュアバンド「姫風」。バンド名はかぐや姫の「姫」と、メンバーの一人、伊勢正三のフォークデュオ「風」から取っている。「姫風」には、少年のころからかぐや姫に憧れ続けているメンバーがいる。ファンになったのは、いつも姉の部屋から曲が聴こえてくるのがきっかけだった。小学6年生になってレコードを買ってじっくりと聴くと、何とも言えない衝撃が走ったという。以後、かぐや姫を追い求め、同じかぐや姫のファンと2人で「姫風」を結成。2年後にもう一人増え、3年前には新たに2人が加入。花火大会や産業祭りなどで心安らぐメロディーを響かせ、町民に親しまれている。
 そんな姫風は、こうせつのコンサートで前座を務めた。『なごり雪』 と 『22才の別れ』 を披露したが、本人を前に堂々の演奏で、会場を盛り上げた。こうせつからは「とても素晴らしい演奏」と言われ、こうせつのステージでバックダンサーとしても出演。そんな夢のようなひとときにメンバーは「もう死んでもいい」と大興奮、大感激していた。長年にわたり、憧れ奏で続けたゆえの最高の贈り物。これからも心地よい懐かしのメロディーでイベントを盛り上げ、聴く人の心を癒やし続けてほしい。ますますの活躍を期待している。      (昌)