御坊署管内で第1号の自主防犯組織として平成14年に発足した北塩屋自主防犯パトロール隊 (木村三樹夫隊長) のパトロール回数が8日、 500回目を迎えた。 結成から10年、 深夜巡回をコツコツ積み重ねたことで、 地区内で多発していた犯罪は激減。 隊員数も2倍以上に増え、 体制はますます充実している。 御坊署員らを招いて500回記念式も行い、 引き続き地道に活動していくことを誓った。
 同パトロール隊は、 平成14年8月3日に発足。 当時、 御坊署管内では現在の3倍以上となる年間1400件を超える刑法犯が発生。 北塩屋地内でも空き巣や自動販売機荒らしなど犯罪が続発し、 一人暮らしの高齢者から不安の声が聞かれるなどしたことから、 当時区長を務めていた木村隊長らが中心となって 「自分たちの地域は自分たちで守ろう」 と自主防犯組織を結成した。 当時16人だった隊員は現在40人になり、 ローテーションを組んで毎週1回、 地区内をパトロール。 犯罪が発生しやすい深夜から未明にかけて続けた結果、 同地区内で刑法犯はここ数年ほとんど発生していない。 住民からも 「わたしたちが寝ている間に活動してくれて本当にありがたい。 おかげで安心して眠れる」 との声が聞かれている。
 結成10周年とパトロール500回を記念して8日夕方、 北塩屋会館前で式典を行った。 隊員と御坊署員約30人を前に木村隊長は 「夏の蒸し暑い夜も冬の寒い中も、 住民のために活動してくれた隊員のおかげで、 犯罪は激減した。 継続は力なりというように、 今後も住みやすい地域を守っていくために活動を続けていきたいので、 協力お願いします」 と一層の一致団結を呼びかけた。 御坊署の楠俊樹署長は 「管内で最初に発足していただいた自主防犯組織。 皆さんが先進的に取り組んでくれたおかげで多くの防犯組織ができた。 今後も息の長い活動をお願いします」 と協力を求めた。 市役所市民課の最明靖夫課長は 「皆さんの活動が犯罪抑止につながっている」、 塩屋公民館の有本充館長も 「わたしたちを守っていただき心強い」 などとねぎらった。 式典のあと500回記念パトロールに出発。 警察犬のオーロラ号 (アメリカンボクサー) と大土博章指導手 (日高町)、 クリス号 (シェパード) と丸山初美指導手 (日高川町) も特別参加し、 寒風吹きすさぶなか御坊署員と合同パトロールを行い、 犯罪抑止に目を光らせた。