印南町の庁舎建て替えを検討する町役場庁舎建設検討委員会 (西田太夫委員長) は30日、 日裏勝己町長に 「庁舎建設に関する提言書」 を提出。 「早期に高台への庁舎移転を」 とした上で、 町が示したかえるの里での計画について 「基本的かつ現実的」 としたが、 一方で 「盛土のため地盤沈下などが懸念される」 とし、 周辺用地を含め建設地の選定に取り組むよう求めた。 町では提言を受けて用地の選定に取り掛かり、 遅くても来年9月には議会に移転場所の承認を求めたいという。
 同委員会は町内の各種団体代表ら17人で組織。 5月に初会合を開き、 町からかえるの里での計画を基本に考えていることなどで説明を受け、 以後4回開き、 協議を重ねてきた。 提言書はまず、 現庁舎の耐震性がないことや津波の浸水エリアに入っていることなどから、 「早期に高台への移転が必要」 とした上で、 新たな庁舎の場所や規模を提案。 場所については、 新たな場所を求める時間や財源などを踏まえ、 町が基本方針としているかえるの里が現実的としたが、 「長年にわたり住民サービスの根幹となり防災の拠点となる施設のため、 地盤の強固さが重要」 とつけ加えた。 施設規模についてはコスト削減、 バリアフリー化、 事務効率化などを求めた。
 30日は西田委員長が町長室を訪れ、 日裏町長は 「熟読し、 町民に喜んでもらえるような素晴らしい庁舎にしたい」 と受け取った。 今後、 町では提言を踏まえて、 当初の計画の場所も含めたかえるの里周辺での建設用地を探していく。 財源については国の補助を活用していく見通しで、 今後、 国から補助など示されたときにすぐに対応できるよう準備していく方針で、 「遅くても来年9月には用地の承認と設計費を議会に提出したい」 としている。