来春のセンバツ出場校選考の重要な参考資料となる第119回秋季中国地区高校野球大会の決勝が4日、山口県周南市で行われ、御坊市野口出身の塩﨑航太捕手(16)=河南中卒=がベンチ入りしている広陵(広島県)が見事準優勝。中国地区からのセンバツ出場枠は3校となる見通しで、甲子園出場が確実となった。塩﨑捕手(2年)にとって夢の大舞台は初挑戦で、活躍が期待されている。
 塩﨑捕手は野口少年、中学生硬式の日高マリナーズを経て甲子園常連校で多数のプロ野球選手を輩出している強豪広陵に入学。全国から集まった1学年40人以上の有力選手がしのぎを削り、ベンチ入りさえも難しいといわれる中で実力を伸ばし、昨年4番手の控え捕手だったが、ことしの新チームから2番手の捕手となってベンチ入り。広島県大会の準々決勝、中国地区大会の1回戦に途中出場して、チームの準優勝に貢献した。
 身長170㌢、体重77㌔のがっしりした体格で、日高マリナーズ時代にはクリーンアップの5番を任せられるなど打撃センスもあり、今後の活躍が期待されている。
 祖父で市議の西本和明さん(62)は「広陵の野球部は全寮制で、大変な練習の毎日。野口の実家へ帰ってくるのは正月ぐらい。とにかく野球で3年間頑張ってくれれば十分と思っていたが、ベンチ入りができ甲子園に出場できるということは夢のよう」と大喜びで、「4日の中国地区大会にも応援にいったが、体つきが一層がっしりしていた。バッティングもいまよく当たっているようで、頑張ってほしい。なかなか度胸もあり、甲子園に緊張するどころか、 『出場したら垂れ幕飾ってよ』 と話していた」とのエピソードも。
 来春のセンバツは第85回記念大会となっているため、例年より4校多い36校が出場。中国地区の出場枠は3校程度の見通し。正式決定は来年1月25日となるが、広陵の出場は確定的とみられている。