美浜町は5日夜、三尾地区で町政懇談会を開き、 森下誠史町長が区民ら約30人とまちづくりに関して意見を交換。 全県的に巨大地震の津波に対する不安が高まるなか、 住民からは区内の避難路や避難場所の安全等に関する意見、要望が相次いだ。
 森下町長と上田収司副町長のほか、 防災企画、 総務政策、 上下水道など各課長が出席。 住民からは区内で災害時の断水に備えた井戸の整備、 小三尾地内の高台にある上水タンクの耐震診断とタンク倒壊時の被害想定、 一時避難場所への食料や医薬品の備蓄などを求める声があり、 森下町長は 「井戸は町内全地区で数カ所ずつの整備を目指し、 三尾でも近く水質検査を実施する。 避難場所への備蓄は住民の方にも非常用持ち出し袋の準備をお願いし、 行政としても検討したい」 などと答えた。 タンクの耐震診断と被害想定については、 担当課長が 「平成12年の完成時の地質、 ボーリング調査等では、 当時の耐震基準をクリアしている。 倒壊時の水の流れる方向などの被害想定は難しい」 と答えた。
 県外から移住してきた男性は、 三尾でも進んでいる過疎化と耕作放棄地の増加を食い止めるため、 「日高川町の中津地区のように、 就農希望者やIターンを受け入れるための空き家バンク等の制度づくり、 PRにもっと力を入れてもらいたい」 と要望。 また、 高齢者の女性からは御坊市内のかかりつけ診療所へ通うための路線バスに関して、 「朝の運行時間をもっと早くしてもらわないと、 (診療所へ) 着いたときには診察室が (順番待ちの人で) いっぱいになってる...」 という声もあった。
 懇談会は今月中に5回、 次回は7日午後7時から中央公民館で、 本ノ脇・和田西・和田西中地区の住民を対象に開催 (他地区の人も参加できる) する。