県議会が議員提案による制定を目指すがん対策推進に係る条例の条例案がまとまった。 県民や専門家の意見を取り入れた結果、 患者へのがん告知の際のセカンドオピニオン (主治医以外の医師など専門家の意見を聞く) 制度等の説明義務、 先進的ながん医療施設の整備目標など、 他府県の条例にはない画期的な条文も盛り込まれており、 全国20番目のがん条例として12月議会に提案される。
都道府県のがん対策推進条例は、 平成18年の国のがん対策基本法成立を受け、 各都道府県が独自の取り組みや基本的施策を定め、 現在までに19の道府県が制定している。 和歌山県はがんが県民の疾病による死亡原因第1位となっており、 県議会は昨年12月以降、 全会派から選出された委員15人の条例案検討会 (座長・山下直也議長) が検討を重ねてきた。
最終条例案は全33条からなり、 第8条の保健医療関係者の役割では、 「医師は、 良質な医療を提供するため、 がんの診断結果をがん患者及び家族に告知するときには、 複数の治療方法、 セカンドオピニオン及び緩和ケアその他がん医療に関する知識、 情報等をがん患者及び家族の理解が得られるように説明するよう努める」 と規定。 また、 県民意見にもあり、 9月の第8回検討会で中村裕一委員が要望した高度がん治療センターの設置を目指す条文については、 第14条のがん医療の充実で 「時代に即応した高度で先進的ながん医療を実施する施設の整備」 とうたわれている。
中村委員は完成した条例案について、 「がん告知の際の医師によるセカンドオピニオンや緩和ケア制度の説明は、 最高の医療を求める患者と家族にとっては当然のこと。 罰則規定などないのでどこまで守られるか分からないが、 他府県の条例にもみられない画期的な部分で、 条文化できてよかった。 がんセンターも、 県内のどこに住んでいても良質な治療を受けられるようにするという精神からすれば、 和歌山県にとって条例に盛り込む大きな目標だった」 と話している。

