世界7カ国が参加し、今月7日から21日までアメリカで開催された2012カル・リプケン12歳以下世界少年野球大会で、硬式野球ボーイズリーグ中学部・御坊ジュニアタイガースの長井良樹選手(湯川中1年)と嶝(さこ)晴城選手(明洋中1年)がメンバー入りしていた日本代表が見事優勝した。2人とも代打を含めて全試合に出場し、ここ一番で適時打を放つなど打撃で大活躍。世界一に大きく貢献した。
 同大会はアメリカメリーランド州アバディーンで開催。日本代表は、ことし3月の小学部全国大会で活躍した選手ら日本のトップ15人で構成。予選リーグと、上位4チームでの決勝トーナメントを行い、最後にアメリカ代表と世界一をかけて争った。
 予選リーグで日本代表は韓国を12―1、カナダを19―4、オーストラリアを10―0、ドミニカ共和国を14―4、メキシコを11―1と全5試合ともコールド(4回~5回)で圧倒し決勝トーナメントに進出。準決勝はメキシコを6―0、決勝は韓国を7―6のサヨナラで下し、インターナショナルで優勝。最後にワールドシリーズとしてアメリカ代表と世界一をかけて激突し、17―7で下して栄冠を手にした。
 外野手の長井選手は、予選初戦の韓国戦では代打だったが、残り7試合を先発フル出場。予選のカナダ戦で二塁打と三塁打、ドミニカ共和国戦では右中間柵越えの2点本塁打など2安打を放った。外野手や投手で出場した嶝選手もカナダ戦で右翼席に放り込む2点本塁打や走者一掃の3点適時打など持ち味の長打力を発揮した。
 決勝トーナメントでも2人の勢いは止まらず、インターナショナル決勝の韓国戦では長井選手が3打数1安打、嶝選手は1死二塁から代打で適時二塁打を放つ活躍で優勝に導いた。圧巻はアメリカとの世界一決定戦。嶝選手は5番、長井選手は6番スタメン出場。1回、嶝選手が右中間突破の適時打、続く長井選手も右中間を破る連続適時二塁打が飛び出し、大事な立ち上がりで流れを一気に引き寄せた。長井選手は4回にも左中間へ適時打を放ち、終わってみれば大差で勝利した。
 7安打5打点5盗塁の成績で打率王賞も受賞した長井選手は「チームの役に立つことができてうれしい。ホームステイ先の家族に親切にしていただいてすごく感謝しています。メキシコや韓国、アメリカの選手のパワーや変化球を肌で感じて勉強になりました」、 5安打8打点2盗塁、開会式前に行われた内野手ダブルプレー賞も受賞した嶝選手は「目標だったホームランを打ち優勝できてうれしい。家族やチーム関係者のおかげです。外国の投手の変化球や緩急など勉強になったし、世界一になって自信にもなりました」と、 ともに金メダルを手に笑顔で話していた。
 御坊ジュニアタイガースの山﨑幸二代表は「よく頑張ってくれたし、世界一になったことはすごいの一言。この経験をこれからに生かし、さらに成長していってほしい」と2人をたたえていた。