「文化の甲子園」 と呼ばれる第36回全国高校総合文化祭の日本音楽部門は11・12日に富山県射水市で行われ、 和歌山県代表の日高高校箏曲部 (顧問安原美有紀教諭、 神田佐和子さん指導) が最高賞に次ぐ文化庁長官賞を受賞。 昨年に続き2年連続で、 上位4校が出られる国立劇場での優秀校公演 (25・26日) へ出演を決めた。 上位入賞 (8位以内) は6年連続。 受賞の発表では、 応援に駆けつけた家族やOGとともに喜びを爆発させた。
 都道府県大会の優勝校が次年度の全国大会に出場できるシステムで、ことしは全国から55団体800人が参加した。同部は6年連続、通算18回目の出場。伝統芸能の桧舞台である国立劇場への出演は3度目だが、平成20年には出演権を得たものの県大会と重なって辞退しているため、本来は4度目。19・21・22年はベスト8に当たる優良賞。ここ10年の記録では、6年連続の上位入賞校は他にない。
 今回の演奏曲目は長沢勝俊作曲「箏三重奏曲」。難易度の高い曲だが、指導の神田さんは「音楽とは物語。いい音色で、練りに練った『語り』を聴かせることができたと思います」と当日の出来栄えを評価。前部長で演奏リーダーの古田裕希子さん(3年)は「客席の家族や卒業生の姿に勇気をもらい、落ち着いて弾けました。昨年は先輩との演奏でいただいた賞を、今度は自分たちが中心となって得ることができたのですごくうれしいです」、部長の廣田絢香さん(2年)は「当日までもっと練習して、全国大会の時より感動してもらえる演奏をしたいと思います」と、喜びと優秀校公演への意気込みを話している。
 9月1日には、来年度の全国大会をかけた県大会も田辺市の紀南文化会館で開かれる。部員らは「気を引き締めて頑張ります」と健闘を誓っている。全国大会での同部の様子は、NHK総合テレビで紹介される。番組と放映時間は、28日午後6時10分から「あすのWA」、29日午前11時半から「ぐるっと関西お昼前」。同部メンバーは次の皆さん。
 第1筝=的場千佳、木村春穂(以上3年)、古川佳世子、前田栞里(以上2年)▽第2筝=芝﨑成美、西村果菜(以上3年)、西山明希、小林知加(以上2年)▽十七弦=古田裕希子、杉谷夫望子(以上3年)、廣田絢香(2年)▽サポートメンバー=土井千紗都、足川美咲、中田早紀(以上2年)