日高高校科学部 (近藤信龍顧問) は15日、 和歌山市のコスモパーク加太などで行われた第5回缶サット甲子園和歌山地方大会で初優勝し、 8月3~5日まで和歌山市のコスモパーク加太などで開かれる全国大会出場を決めた。 北海道、 関東、 和歌山、 九州で地方大会があり、 和歌山地方大会には岐阜県や香川県から11校が参加。 上位4校が全国出場切符を獲得した。
 缶サット甲子園とは、3人1チームで、自作の空き缶サイズの模擬人工衛星の缶サットとキャリアと呼ばれる缶サットを搭載するものを打ち上げ、上空での放出、降下、着地の過程を通じて技術力と創造力を競う競技。実施するプログラムや缶サットの特徴、期待される成果などを書いたミッション概要資料、その資料に基づき説明する事前プレゼンテーション、実競技、事前の計画と比較して実競技で得られた結果を発表する事後プレゼンテーションの4つで評価される。
 2回目の出場となる同校は、気温、気圧、湿度、加速度、GPSのセンサーを搭載した缶サットを製作。マイコンに打ち上げから着地までのデータを記録。 缶サットから無線で上空の気温や気圧などの情報が地上の生徒のパソコンにデータとして送られ、 グラフ化して分析。 事後プレゼンテーションで発表した結果、企画力や実施内容が高評価を得て見事1位に輝いた。
 近藤教諭は「大会前にGPSが壊れるアクシデントがありましたが、いい結果が出て良かったです。全国では上位入賞してほしいですね」と話し、科学部メンバーの樫原輝君、大﨑堅太君、三谷凌大君 (以上2年)は「工業系の学校があったので、まさか1位になるとは思わなかった。大会で初めて打ち上げるので、それまでは想像上でシミュレーションするしかないのが難しい。全国では、トラブルがあったところを直して挑みたい」と意気込みを語った。