田辺市の龍神行政局と龍神教育事務所は、 8月10日から20日までの11日間にわたり、 龍神市民センターで有田川町で発見された大型海生爬虫(はちゅう)類「モササウルス」 の化石を展示する。 初日には化石発掘に関わった県立自然博物館 (海南) の小原正顕学芸員を講師に迎えた講演もある。 「夏休み期間中なので、 親子で観賞して楽しんでほしい」 と多くの来場を呼びかけている。 無料。
 龍神村はことしの辰年 (龍年) にちなんでイベントを展開。 今回は恐竜 (龍) と同じ時代に生きていた動物であることや龍のような細長い体をしていることにちなんでモササウルスの化石展を行う。
 トカゲやヘビに近く水中生活に適応した爬虫類で、 鋭い歯をもち、 魚類を捕食していたと考えられる。 普通は体長は5~6㍍だが、 大きくなると10㍍を超えるといわれている。 白亜紀の後期 (約6550万年前) に恐竜やアンモナイトなど多くの生物とともに絶滅したとみられる。
 今回展示するのは平成18年2月に有田川町で見つかったモササウルスの後ろ足部分の化石。 大きさ約40㌢のブロック状の化石が2つ並ぶ。 初日に行われる小原さんの講演は 「モササウルスの発見や恐竜のいた時代のことについて」 をテーマに話す。 時間は午前10時から1時間程度で、 入場は無料。 申し込みも不要。 龍神教育事務所では 「夏休みや盆休みを利用してぜひ立ち寄って下さい」 と来場を呼びかけている。