大会3日目の15日は1回戦1試合と2回戦3試合で熱戦。第2試合の2回戦に地元5校の先陣を切って登場した日高中津はシードの那賀に惜しくも敗れ、初戦突破はならなかった。5日目の17日は第1試合の2回戦で22年ぶりシードの紀央館が伝統校・桐蔭と激突。紀央館は打線が3安打と不発、9回に一打同点の場面まで粘ったが、あと一本が出なかった。
日高中津
000001010-2
00130000×-4
那賀
 日高中津は4点を追う6回、夏見の一塁線二塁打と井上の左前打で無死一、三塁とし、1死後に井原の中犠飛で1点を返した。8回には先頭・夏見が右前打。夏見の二盗と井上の一ゴロで1死三塁とすると、稲森の右犠飛で2点差まで詰め寄った。同点、逆転の期待が膨らんだ9回は新田が三振、代打の大和久が二ゴロ、佐藤が右邪飛と簡単に3人で打ち取られ、万事休した。
 右サイドの日高中津先発・杉本篤は左打者5人が並ぶ那賀に対し、コーナーを丹念につく投球で1、2回は抑えたが、3回無死一塁から右中間二塁打を浴び先制点を献上。4回には4単打を集められて3失点し、6イニング4失点で無念の降板となった。2番手・増田は7、8回を0封。大きな変化球を有効に使って好リリーフを見せたが、実らなかった。若アユ打線は那賀の好投手・福井から相手の8本を上回る9安打を放ったものの、1、2、4、5回の得点機にあと一本が出ず、波に乗れなかった。
紀央館
000000000-0
00110000×-2
桐蔭
 紀央館は初回、先頭・中田が初球を中前へはじき返し、鳥淵が送るも白綛、山口が右飛に倒れた。2回には打撃妨害と敵失で2死一、二塁としたが、狩野が三振。3回から7回まではいずれも三者凡退と得点機を作れず、8回も無死から塩嵜が四球で出塁、狩野がバントを決めたが、中田が二ゴロ、鳥淵が中飛に終わった。8回まで1安打の打線は9回、先頭・白綛が中前打し、桐蔭先発・貴志をマウンドから降ろした。なおも2番手・和田を攻め、山口の右前へポトリと落ちる安打で好機を広げたが、木村がスリーバント失敗。続く白樫の遊ゴロで二、三塁とするも玉置が遊飛に打ち取られた。
 先発・塩嵜は1回のスクイズを自らのグラブトスで防いだが、3回に古田(湯川中出身)の右前適時打など3安打を集められて1点、4回にも3安打で1点を奪われた。5回以降は要所を締め、8回まで9安打を浴びながら2失点と粘り強い投球を見せたが、打線の援護に恵まれなかった。バックも右翼・狩野が3回、本塁への好返球で追加点を阻止するなどシード校らしいプレーで沸かせたが、あと一歩及ばなかった。