第94回全国高校野球選手権和歌山大会が、いよいよきょう13日から和歌山市の県営紀三井寺球場で開幕する。今大会は春季県予選の覇者で8連覇を狙う智弁和歌山の戦いぶりに注目が集まっているが、その他のチームも戦力が拮抗、優勝争いは大混戦と予想されており、例年以上に盛り上がりそうだ。日高地方勢はシードの紀央館を筆頭に活躍が楽しみで、地元勢30年ぶりのV、夏の甲子園切符へ期待が膨らんでいる。
 地元勢は平成11年から16年までの6年連続準優勝(11~13年南部、14年日高中津、15年国際開洋第二、16年日高)をはじめ、平成になってからだけでも実に12回決勝へ進出しているが、昭和57年の南部以降、夢舞台の土を踏んでいない。
 今大会のシードは智弁和歌山、和歌山商、紀央館、那賀の4校。地元勢は春季県予選4強で22年ぶりシードの紀央館を筆頭に、堅守の日高中津、昨夏ベスト4の南部、強力打線の日高と和高専が出場する。先陣は日高中津で、大会3日目の第2試合(午前11時~)に登場。シードの那賀と顔を合わせる。
 開会式は13日正午から。参加校は昨年より1チーム少ない39チーム。順調に日程が消化されれば28日に決勝が行われる。優勝校は8月8日から阪神甲子園球場で開幕する第94回全国高校野球選手権大会に出場する。開幕を前に地元5校の主将に意気込みなどを聞いてみた。順不同。
 紀央館・白綛貴也主将(3年) シードというのは意識していません。目の前の相手と1戦1戦大事に戦うだけです。シードを取ってから勝てない時も続いたけど、自分たちの力を見直すことができました。最後の夏、全員野球を心がけ、自分たちの野球を悔いが残らないようにやります。勝利につながるプレーをしたい。
 日高・津村駿斗主将(3年) 打つことが大好きで、打撃中心の練習を積んできて、打撃には自信を持って臨めます。本番では全力疾走、全力プレーで高校野球の名にふさわしいプレーをしたいと思います。点を取られても相手より1点多く取るという気持ちで積極的にプレーし、去年のリベンジを果たして優勝したい。
 南部・松根優主将(3年) 先制して守備でリズムを作って、中盤・後半に突き放す展開にもっていければ相手がどこでもいい勝負ができるはず。辛い時もあったが、「前を向いていこう」とチーム一丸となって乗り越えてきました。ベスト4を目標にしていますが、苦しい思いをした分、最後は優勝してみんなで笑いたい。
 日高中津・夏見宏季主将(3年) ここ2年は勝てていないので、ことしこそは初戦を突破し、波に乗ってどんどん勝ち進んでいきたい。春以降強豪相手に互角の勝負ができたことが自信につながっています。本番を前にチーム力、ムードも上がってきているので最高の状態で臨めると思います。1戦1戦大事に戦い抜きます。
 和高専・杉谷優治主将(3年) 打撃力には自信を持っていますので、先制して波に乗りたい。課題の守備は、練習の成果がようやく出てきたので、失策を少なくして最少失点で接戦に持ち込む試合をしたい。まずは3年ぶりの初戦突破を目指し、過去最高だった4年前のベスト8以上に進出して、先輩たちを超えたい。