みなべ町東神野川地内で、 昨年9月の台風12号による豪雨で発生した崩土の復旧作業が進んでいる。 災害発生以降は近くで植栽活動を実施した 「みなべ百年の森」 への道が封鎖された状態で、 堆積した約3万3000立方㍍の土砂を取り除く作業を行っている。 工事はことし10月に完成する見通しで、 植栽地の下草刈りなどができるようになる。
 現場は、 開発によって森林が伐採された土地を豊かな森に再生しようと取り組んでいる 「みなべ百年の森」 付近。 台風12号の豪雨で山の斜面高さ約50㍍、 幅約80㍍から崩れ落ち、 大量の土砂で農道や東神野川河川の一部が埋まった。 一時は小規模な土砂ダムも確認された。 「百年の森」 に行くにはこの農道を通るしかなく、 封鎖された状態が続いている。
 このため町ではことし2月に工事の入札を行って復旧に取りかかり、 土砂を 「百年の森」 の一角に運んで除去している段階。 土砂を取り除いたあとは、 河川護岸の修復も行う。 工期は10月13日まで。 担当の建設課では 「現状では、 土砂の除去は3分の1程度。 今後台風シーズンを迎えると工事に影響する場合もあるが、 工期内の完成を目指している」 と話している。
 百年の森はバブル期にサーキット場建建設計画で23㌶の森林を伐採、 土がむき出しとなったまま放置されていたが、 平成16年に旧南部川村が一帯の土地150㌶を購入。 「みなべ百年の森づくりの会」 を結成し、 翌17年からボランティアらが植栽活動を展開していた。