特定非営利活動法人(NPO)「由良わくわく塾」の設立総会が24日、由良町役場で開かれた。薬草栽培を通じて地域活性化を図ろうと町内の農家らがスクラムを組み、立ち上げた団体。すでに中地区の遊休地を栽培地として確保、早ければ秋ごろにも近年需要が高い薬草の一種、カンゾウ栽培をスタートさせる。理事長には町議でNPO設立準備世話人の藤田富三さん(68)=中=が就任した。
 同日現在の会員は46人で、設立総会には38人が出席(委任状含む)。藤田さんが「県内でも初の試みだが、お集まりの皆さんをみると少々の困難があっても乗り越えられると思う」とあいさつし、来賓の畑中雅央町長は「このような活動の積み重ねが地域活性化につながってくる。第一歩を踏み出したことは有意義で、心から敬意を表したい」と期待を寄せた。議案審議では事業計画や予算、役員選出などの6件がいずれも原案通り承認され、今後は近く県へNPOの設立申請を行い、数カ月で認可が下りて正式に活動を開始する見通しとなっている。
 由良わくわく塾の事務所は、中257―1に設置。設立趣旨によると、町内の耕作放棄地を活用することで高齢者の働く場の確保などにも寄与できるとしている。カンゾウは薬品だけでなく化粧品や食品への使用もあって需要が高いが輸入に頼っているのが現状で、栽培すれば販路を確保しやすいとして着目した。当面は薬草栽培が中心となるが、将来的には漁業振興にも取り組んでいくという。薬草の栽培地は事業が軌道に乗れば順次、拡大させるという。
 当面の活動費は、会費等でまかなう。役員の任期は平成26年5月末まで。理事長以外の役員は次の皆さん。
 副理事長=川口洋治(衣奈)、 中井健一郎(中)▽専務理事=大谷俊之(里)▽理事=東本慎司(畑)、中井久(中)、桶田幸広(阿戸)、田中菊二(中)、川口勝(同)、岩下芳宏(網代)▽監事=中西誠(畑)、中谷年章(衣奈)