プロ野球セ･リーグの新球団、横浜ＤｅＮＡベイスターズが、ゴールデンウイーク中の今月１日から６日までの試合に新しい試みのチケットを販売していた。「全額返金アツいぜ!?チケット」という名称で、観客の満足度によって返金がある。１試合につき内野指定席４０００円、限定50枚を販売したが、枚数が少なかったこともあって全席が売れた。なかなか成績が上がらないチームの中で少なくとも大きな宣伝効果はあったと思う。
限定チケットは負けたら最大全額、勝ちや引き分けの場合は半額までを上限に、チケットを購入したファンが返金額を決められるシステム。球場へ行って応援するチームが大敗を喫した、また選手に気の抜けたプレーが見られた時にやじで「カネ返せー」などとよく聞かれるが、その辺をヒントに企画したのだと推測される。人気が下降線といわれるプロ野球、ファンの気を引く新しい試みは大歓迎で、もっといろいろなことをやってほしい。
ちなみに限定チケット販売中のＤｅＮＡの成績は３勝１敗１分と「絶好調」だったが、２５０人中２１３人も返金を求めたそうだ。返金者へのアンケートでは「これまで負けていた」などという声があり、ファンとしてはその試合がよくても長い間成績が振るわない球団への怒りは収まらないのかもしれない。
この返金システム。政治の世界に導入できればかなり面白い。消費増税した分、政治家の働きによって納税者は返金を求められるようにする。いまの国会の現状ではおそらく「カネ返せー」の大合唱になるはず。そこまで考えないと改革が進まない気配なのが情けなく、政治家はシビアでリアルな国民の声にもっと敏感になってもらいたいものだ。（賀）
