印南町印南原の専福寺前住職で、日本教育書道研究会正師範の清水正宣さん(76)の喜寿書道展が25日から3日間、市民文化会館で開かれる。清水さんが指導する書道の会、清風会(平田静香代表)が師への感謝を込めて主催。書歴45年の集大成として軸装、額装、大作の屏風などを出展、清風会会員の作品展も併設されるほか、毎日、清水さんによるテーマをかえての講話もある。
 清水さんは30歳を過ぎて由良町出身の書家、故大岡皓崖(こうがい)氏に師事。町公民館の館長を務めていた約30年前、公民館サークルで書道を指導するようになり、それが現在の清風会となって、いまも毎月2回、公民館と清水さんの自宅で練習を行っている。今回の書道展は師である清水さんへの感謝を込め、清風会の会員が資金を集めて開催。清水さんの掛け軸様式の軸装、額に作品が入った額装、屏風など約80点が出展される。屏風は2枚折りから最大6枚折りまであり、釈迦の16人の弟子の人柄をたたえる自作の詩のほか、春夏秋冬にちなんだ漢詩を選りすぐって書いた作品もある。
 清水さんの作品だけでなく、清風会の会員も作品展を併設する形で約60点を出展。また、会場では毎日午後2時から「こころのお話」と題する清水さんの講話があり、25日は「孤悲(恋)」、26日は「お乳(いのち)」、27日は「片想い(真実の愛)」をテーマに話をする。入場無料。作品展の時間は25・26日が午前10時から午後7時まで。27日は午前10時から午後4時まで。
 清水さんは「喜寿という節目の作品展に、清風会の皆さんが私を祝ってやろうと、自分たちも作品を書いて出展、私を押し上げてくれる気持ちがうれしいです。師匠について書道を学んで四十数年、私にとって新たなステージの始まり。釈迦の弟子の自作の詩など、私なりの仏教の解釈が少しでも作品を通じて伝えられればと思います」と話している。